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登山・スノーボード・カメラのブログ

α7III移行組としてもキヤノンEOS R5、R6が気になる

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長いことキヤノンのEOSkissやEOS 6Dを使って旅行や登山時に写真を撮ってきました。

フルサイズミラーレス機の戦国時代に入ったここ数年キヤノンの物足りなさを感じており、子供が生まれて瞳AFや動画性能の圧倒的な差に心動かされてソニーα7IIIを導入したのが2019年3月。

手元にEOS 6DとEFレンズ6本残していましたが、そろそろソニーへ完全移行か?と考えていたところ、EOS Rシリーズの本気モデル「EOS R5」と「EOS R6」が2020年7月9日にキヤノンEOSのオンライン配信イベント「Canon EOS Presentation」で発表されました。

今までスペックのソニー、使い勝手のキヤノンというイメージでしたが、今回のEOS R5, R6はスペックを前面に出してきた機種。

性能も使い勝手も良いのであれば魅かれるのは当然ですよね。

EOS R5、R6のスペックを見ながら、α7IIIユーザーとして気になる点をつらつらと書きとめました。

 

 

"5"シリーズを継承するEOS R5

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4500万画素CMOSセンサーでメカシャッター最高12コマ/秒

EOS Rシリーズの本気モデル「EOS R5」は今ある技術を全て詰め込んだと言っても良いカメラになっています。

新しい4500万画素フルサイズCMOSセンサーを採用し、連写スピードはメカシャッター使用時に最高約12コマ/秒、電子シャッター使用時には最高約20コマ/秒

ソニーで言う高画素機α7Rシリーズにぶつけてきた性能になります。ちなみに、α7IIIは2420万画素、α7RIIIは4240万画素、α7RIVは6100万画素です。少しでも高画素が欲しい人はα7RIVかもしれませんが、α7RIIIの4240万画素でもデータが重いと言う声は聞かれたので、普通はEOS R5の4500万画素で必要十分でしょうか。

私自身は今のところα7IIIの2420万画素で不満はないですが、高画素機でAPS-Cクロップした使い方が一般的になって、この点は便利そうだなと思います。

最大8段のボディ内手振れ補正

EOS Rが発表された際にはボディ内手振れ補正が付いていないということでガッカリという声も多く聞かれましたが、今回のEOS R5、R6ではついに搭載されました。

しかもそのボディ内5軸手振れ補正でなんと最大8段の手振れ補正が可能とのこと。これまでオリンパスのミラーレスカメラが6.5段や7.5段と手振れ補正の先端を行っていたと思うのですが、フルサイズセンサーで一気に8段分の補正を可能にするとは…。

実使用場面でどれだけ効果が出るかはまだ分かりませんが、ハイキング中に滝を手持ちで流した表現で取れるようになるのはオリンパスの作例を見ていて羨ましかったので嬉しい機能。

α7IIIのボディ内手振れ補正はそれほど強いとは感じていなくて、例えばEOS R5やR6で動画の歩きどりなどがどこまでできるのか興味があります。

人物と動物どちらも対応のAF被写体検出

人物」の「瞳・顔・頭部」と「動物」の「瞳・顔・全身」の検出に対応します。

Canon EOS Presentationの映像を見る限り、走ってくる犬の瞳を比較的遠いところからしっかり検出できていたり、飛んでいる鳥の瞳も検出していたので、今までより確実に進化しています。

人物の瞳AFはやはりソニーが強いという声もあるので、α7IIIを使っている身としては今後比較検証されるのを楽しみにしています。特に横顔でどのくらい追尾してくれるのかが気になります。

8K@30p, 4K@120p動画が撮影可能

そして目玉の8Kが撮影できるという動画性能。

全モードでデュアルピクセルCMOS AF可能で、8K@30pがクロップなしで撮影可能とのこと。

現在使用しているα7IIIは4K@30pでも1.2倍クロップされてしまうのですが、単焦点レンズを使用しているとこれが正直不便。レンズの焦点距離通りに撮れるというのは気になる人にとってはとても大事です。

また、4:2:2 10bit Canon C-Log (H.265)と4:2:2 10bit HDR PQ (H.265)で撮影が可能。

Canon C-Logは動画素材として海外のサイトとか見ていても評判がいいので使ってみたいです。

一方で熱停止問題など動画本気勢からは色々指摘されていて逆にパナソニックのLUMIX S1Rが評判を上げているよう。

この点は基本視点がスチール機か動画機かで評価が変わってくる気がします。EOS R5は一眼レフ機EOS 5D系で写真の仕事をしてきた人が、ミラーレス機へ安心して移行できる使い勝手と性能を持たせながら、動画性能も勝負しにきているので。

 

高解像で滑らかなEVF

視野率約100%、解像度約576万ドット、表示フレームレート最大119.88fpsのEVFを搭載します。

バリアングル液晶

チルト派かバリアングル派かそれぞれの言い分があるかもしれませんが、個人的にはやっぱりバリアングルの方がいいです。

一番の違いが出るのは縦位置で地面スレスレで撮るとき。子供撮影では使うのですが、バリアングルだととても撮りやすいです。また、私はあまりやりませんが自撮りをするは必須ですよね。バリアングルじゃないのはα7IIIの不満点の一つです。

あとキヤノンのバリアングル液晶はタッチスクリーンになっていて感覚的に扱えるのも良いです。妻がEOSKissを使っていてやはりそちらがやりやすそう。

ディアルスロット

CFexpressSD UHS-IIのディアルスロット。

新しいバッテリー

これまでのバッテリーLP-E6Nとも互換性があるとのことですが、より容量の大きいLP-E6NHが採用されています。

 

フルサイズミラーレスの新標準EOS R6

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個人的には4K 60pが撮影できて写真と動画バランスが非常に良くなったEOS R6が魅力的です。操作系や連写性能もEOS R5と共通仕様。

高感度に強い2010万画素フルサイズCMOSセンサー

EOS R6はEOS R5の廉価版という位置付けではありません。

キヤノンのフラッグシップ機であるEOS 1DX III譲りのセンサーで画素数を2010万画素に抑えることにより、EOS R5を超える常用最高ISO102400と高感度に強い機種となっています。

高画素機のメリットは分かりつつも、データハンドリングやアウトプットを考えた時に2000万画素で十分という人は多いと思います。高感度に強いことは星空撮影だけでなく、普段室内で子供撮影をする際にも非常に強い味方となります。

α7IIIとEOS 6Dを使用していてダイナミックレンジの差が気になっているので、EOS R6がどれだけセンサー性能が良くなっているのか気になるところです。

EOS R5と同等のAF性能、連写性能、ボディ内手振れ補正

EOS R5同様、AF被写体検出「人物の瞳・顔・頭部」「動物の瞳・顔・全身」に対応し、メカシャッター使用時最高約12コマ/秒、電子シャッター使用時最高約20コマ/秒

さらにボディ内5軸手ブレ補正で最大8段の手振れ補正を可能にしています。

4K@60p, FHD@120p動画が撮影可能

EOS R5との大きな違いは動画性能で、8K動画は撮れず、4K@60p / FHD@120pとなります。

それでも4K@60pクロップなしで撮影が可能となるので、4K@30pで1.2倍クロップされるα7IIIの不満は、EOS R6にすると解消されます。

普通の人にとっては4K@60pまでで十分満足でしょうか。スロー撮影を考えると120pまで欲しくなるような気もしますが、動画の編集環境を考えると相当ハードルが高くなりそうです。

369万ドットEVF

EOS R5とのもう一つの違いはEVF性能がやや低いということ。解像度約576万ドットのEOS R5に対して、EOS R6は約369万ドットのEVF。

EVFについては、どこまで求めるかは人によって結構違うので、実機を見て判断するのがいいと思います。

バリアングル液晶

自撮りや縦位置での地面スレスレ撮影がしやすいバリアングル液晶。タッチスクリーンで使い勝手はいいですよね。

デュアルスロット

EOS R6はSD UHS-IIのデュアルスロットです。

新しいバッテリー

EOS R5同様新しいLP-E6NHが採用されています。

 

EOS R5, R6スペック比較

高画素機で8K動画まで撮れるプロ機のEOS R5」と「高感度に強く写真・動画バランスの取れた新標準フルサイズミラーレスEOS R6」と言えると思います。

操作系が基本的に統一されているのはありがたい。

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共通仕様:

手振れ補正最大8段

ディアルピクセルCMOS AF II

メカシャッター使用時最高約12コマ/秒

電子シャッター使用時最高約20コマ/秒

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EOS R5

2020年7月下旬発売予定

46万円(税別)

4500万画素

ISO51200

8K(DCI/UHD)30P, 4K(DCI/UHD) 120P/60P/30P

EV-6~20

576万ドットEVF

EOS R6

2020年8月下旬発売予定

30万5000円(税別)

R6/RF24-105IS STMレンズキット:34万5000円

2010万画素

ISO102400

4K(UHD)60P/30P

EV-6.5~20

369万ドットEVF

 

まとめ

EOS R5は約45万円、EOS R6は約30万と言う中、2020年現在でもα7IIIはバランスが良くオールマイティに使えますし、実売20万円ほどで購入できるのは十分魅力を保っていると思います。

また高感度で動画性能に強いソニーα7シリーズの後継機α7SIIIが近々発表される噂も。

しばらく様子を見て今後のカメラを考えたいと思います。

 

 

関連サイト

https://cweb.canon.jp/eos/your-eos/