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【登山初心者向け】日本アルプスデビューにおすすめな山5選 | 日帰りも可能

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登山者に人気の山岳エリアといえばやはり日本アルプス(北アルプス・中央アルプス・南アルプス)の山々でしょう。3,000m級の山が連なり普段見ることのできない景色に出会えます。

8月は山の日も夏休みもあり、山登りを計画されている方もいるかもしれません。

一方で、アルプスは登山行程が長いコースも多いため、登山初心者にはハードルが高いものです。

そこで、今回は比較的高低差や行動時間が短い、でも「絶景」に出会える、アルプスデビューにおすすめの山を5つご紹介します!

  1. 乗鞍岳
  2. 立山
  3. 木曽駒ケ岳
  4. 西穂高岳・独標
  5. 唐松岳

 

 

おすすめ1: 乗鞍岳

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乗鞍岳の主峰、剣ヶ峰は日本百名山のひとつで、標高3,026m。その魅力は何と言っても、その展望。

槍ヶ岳や穂高岳などの北アルプス連峰が目の前に、更には八ヶ岳、南アルプスと中央アルプス、御嶽などが望め、快晴時には、富士山まで見えることもあります。

乗鞍岳はなんと日本の山の標高ベスト5が見渡せる場所です。

シャトルバスを利用して畳平へ

乗鞍岳の畳平へはマイカー規制のためシャトルバスまたはタクシーを利用して行きます。

アクセスは「長野県側(乗鞍高原)」または「岐阜県側(平湯温泉・ほおのき平)」のいずれかから。

岐阜県側(平湯温泉・ほおのき平)

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出典:乗鞍スカイライン

長野県側(乗鞍高原発着)

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 出典:アルピコ交通

 

乗鞍岳(剣ヶ峰)登山・往復コース

畳平バスターミナルから剣ヶ峰を往復する3時間弱のコースです。

出典:乗鞍スカイライン

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3,000mを越える乗鞍岳・剣ヶ峰の頂上からは360度大展望!

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剣ヶ峰の手前、蚕玉岳の眼下には青空が反射した権現池。火口湖としては日本でも有数の標高にある池です。剣ヶ峰頂上に立つと、目の前には御嶽、来た道を振り返れば穂高連峰などを望むことができます。

ご来光登山もおすすめ

夏季の乗鞍岳ではご来光を見られるのも魅力の一つです。岐阜県側、長野県側いずれからも夜中の3時台に「乗鞍岳ご来光バス」を運行させており、夜明け前に畳平に着くことができます。

目の前には穂高岳や槍ヶ岳、眼下には雲海、そこで見るご来光は感動間違いなしです。

泊まりの登山はハードルが高いけれど、山で日の出を見たい!という方にオススメできるコースです。 

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素晴らしい雲海にご来光、感動の朝です。

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おすすめ2: 立山

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立山黒部アルペンルートを使って室堂へ

長野と富山の県境に位置する立山(室堂)へは立山黒部アルペンルートを使ってアクセスします。立山黒部アルペンルートは長野と富山を貫くように繋いだ山岳観光ルートでバスやケーブルカーを乗り継ぐことで行き来できるようになっています。そのため、長野県側(扇沢駅)、富山県側(立山駅)からのいずれからでも行くことができます。

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出典:立山黒部アルペンルートとは|立山黒部アルペンルート

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長野県側では途中黒部ダムを見ることができます。

室堂に着いたら、もうそこは別世界。立山連峰に囲まれた絶景の中を歩くことができます。

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ミクリガ池までは30分もかからず行くことができるので室堂近辺を散策するだけでも気持ちのいいトレッキングができるでしょう。ライチョウに出会えることもあります。

立山登山(雄山)・往復コース

立山連峰の最高峰雄山を目指します。室堂から一ノ越を経て雄山まで2時間ほどかけて登るコースです。一ノ越から雄山までは急な登り坂ですので、慌てず一歩ずつ登りましょう。往復約4時間のコースです。

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雄山の頂上には神社があり、立山連峰の先に剱岳も望むことができます。

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立山登山・縦走(雄山、大汝山、富士ノ折立)コース(中級者向け)

雄山の往復よりも長く体力が必要なコースです。室堂やミクリガ池、雷鳥沢などを稜線から眼下に見下ろすことができます。室堂と反対側を見れば黒部ダムが姿をあらわします。縦走路の先には剱岳を望みながら歩くことができる絶景コースです。

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おすすめ3: 木曽駒ケ岳

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バスとロープウェイを乗り継いで「千畳敷カール」へ

木曽駒ケ岳の登山口となる千畳敷カールにはバスとロープウェイを乗り継いで行くことで、一気に標高2,612mまで到達できます。こちらの中央アルプス駒ヶ岳ロープウェイの高低差はなんと日本一!

出典:交通アクセス | 中央アルプス 駒ヶ岳ロープウェイ

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出典:運賃・時刻表 | 中央アルプス 駒ヶ岳ロープウェイ

木曽駒ケ岳登山・往復コース

ロープウェイを降りると千畳敷カールが目の前に。カールとは氷河の浸食作用によって形成された氷河地形の一種で、半円状の谷となっています。千畳敷カール内は高山植物の宝庫で夏はお花畑、秋は紅葉が素晴らしい絶景となります。

こちらの千畳敷カールから木曽駒ヶ岳山頂(2,956m)は約4時間で往復できます。

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ロープウェイ降り場から乗越浄土と呼ばれる千畳敷カールの稜線まで上がるまでは急な坂が続きますが、標高が上がるごとに眼下に広がる景色に感動するでしょう。

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夏は千畳敷カール内には高山植物のお花畑が広がり、稜線沿いではコマクサも見ることができます。一方、秋はダケカンバやナナカマドの紅葉を堪能できます。千畳敷カール内を歩けるハイキングコースもあるので、木曽駒ケ岳までの登山が大変な場合はそちらも良いでしょう。

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おすすめ4: 西穂高岳・独標

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穂高連峰の一つ西穂高岳。西穂高岳主峰から南へ800m程のところには西穂独標と呼ばれるピークがあります。独標から先は危険度が増すので、独標をゴールとするのが良いでしょう。

新穂高温泉からロープウェイで標高2,156m西穂高口へ

新穂高温泉からはロープウェイで西穂高口駅まで一気に上がります。

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出典:新穂高ロープウェイ

西穂高岳(独標)登山・往復コース

穂高連峰の一つ西穂高岳。西穂高岳主峰から南へ800m程のところには西穂独標と呼ばれるピークがあります。ロープウェイの西穂高口駅から西穂高岳独標までを往復する約5時間のコースになります。

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ロープウェイの降り口から西穂山荘までは樹林帯を歩きます。西穂山荘に着くと目の前が開け、上高地を眼下に望めます。

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西穂山荘からは岩の稜線を歩いていきましょう。小屋から15分ほどで着く丸山は非常に展望のいい場所です。独標までも景色は良く、左手には笠ヶ岳、右前方には前穂高岳を見ながら登って行けます。

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独標ピークからは奥穂高岳と前穂高岳、そして間を繋ぐ吊り尾根が目の前に。穂高連峰の一角に来たことを実感できるでしょう。

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おすすめ5: 唐松岳 

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八方尾根スキー場のゴンドラとリフトを乗り継いで標高1,830mへ

八方尾根スキー場のゴンドラとリフトを乗り継ぐと、標高1,830mまで上がることができます。

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出典:白馬八方尾根

唐松岳登山・往復コース

リフトの降り口にある八方池山荘から八方池を経由して、唐松岳頂上まで往復する約7時間のコースですので朝早く出発しましょう。体力のある方は日帰りも十分可能ですが、唐松岳頂上山荘に宿泊するとより余裕のある登山ができます。 

唐松岳まで登らず八方尾根周辺のハイキングコースを散策するだけでも十分景色を堪能できるので、登山初心者の方には八方池をゴールにするコースもおすすめです。

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八方尾根を登っていくと右手には白馬岳、左手には五竜岳・鹿島槍ヶ岳と北アルプスを代表する山々を一望することができます。

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そして八方尾根といえば「八方池」。天気が良ければ、目の前に白馬三山から不帰嶮(かえらずのけん)までの稜線が広がり、池に映る姿が美しい人気の場所です。

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唐松岳の山頂からは北側に白馬岳へ続く稜線、南側は五竜岳へ続く稜線を望め、剱岳や立山連峰まで見渡すことができます。3,000m級の山が連なる北アルプスでは日によっては雲海が広がり、雲の上を歩いているかのような気分を味わえることも。

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標高差・歩行距離を考えたときに、唐松岳は山にある程度慣れた方の北アルプスデビューにおすすめです。唐松岳の山頂で地図と片手に、北アルプスの山々を山座同定しているだけで、次に登りたい山がいくつも出てくるでしょう。

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アルプスに登る時のポイント・注意点

天気がいい日を狙って登る

標高3,000m級の山は下界とは気候が全く異なり、6月でも雪が残り夏でも朝晩は気温が一桁になることもあります。また、せっかく来たのに霧で寒い中登っても辛いものです。天気予報で天候が悪いことが予想される日は無理して登らないようにしましょう。

時間に余裕を持った計画をする(朝早く出発)

アルプスに限った話ではありませんが、時間に余裕を持った計画にすることで身体ともに楽に楽しく登山ができます。夏のアルプスでは朝だけ晴れているということが良くあり、午後は雷の危険性なども増します。午後2時くらいまでには下山するつもりで計画しましょう。

装備を揃えてのぞみましょう

ご自身の足にあった登山靴を履き、急な雨でも対応できるよう雨具を忘れずに持ちましょう。標高が100m上がるごとに気温は0.6℃下がると言われています。標高3,000mであれば、海抜0mと比較して18℃も低いことになりますね。宿泊を伴う場合はもちろんですが日帰りでも一枚保温着などはリュックに入れておきましょう。

 

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