世界自然遺産に登録されている屋久島。
一般的には縄文杉を目指したトレッキングツアーなどが有名ですね。
山登りをする人にとっては日本百名山の1つ『宮之浦岳』があり、一度は行ってみたい場所です。
今回は2泊3日で宮之浦岳、縄文杉、太鼓岩、白谷雲水峡を巡るルートについてご紹介します。
計画を立てる際の参考としてご覧ください。
アクセス
鹿児島から屋久島へのアクセス方法は大きく3つあります。
- 飛行機
- 高速船
- フェリー
当然ですが、一番高い飛行機が早く、一番安いフェリーは時間がかかりますね。
ちなみに、福岡と大阪からは直通の飛行機もあるので、住んでいる場所によってはそちらも選択肢の1つになります。
今回私はスケジュールに余裕のある行きはフェリー、帰りは高速船を使いました。
船は時間がかかるものの目の前に「桜島」と「開聞岳」を見れるという良さがあります。
今回の登山コース全体像
- 1日目:紀元杉〜淀川登山口〜淀川小屋(泊)
- 2日目:淀川小屋〜花之江河〜投石平〜栗生岳〜宮之浦岳〜新高塚小屋(泊)
- 3日目:新高塚小屋〜高塚小屋〜縄文杉〜ウィルソン株〜大株歩道入口〜楠川分かれ〜太鼓岩〜白谷雲水峡
*こちらの登山記録は2013年4月29日〜5月1日のものです。
1日目:淀川登山口〜淀川小屋
フェリーを降りたら予約していたタクシーの運転手さんが名札を持って立っていてくれました。
登山用のザックが4人分でギュウギュウな状態で出発。
途中、下山日に宿泊する民宿に寄ってもらって不要な荷物は置かせてもらいました。
優しい民宿のおばちゃんに感謝です。
淀川登山口までまたタクシーに乗り込みます。
道中も特に名前も付いていない大きな屋久杉が見られたり、道にヤクシカが出てきたり、、屋久島に来たと徐々に実感が湧いてきます。
タクシーで送ってもらった登山口に『紀元杉』という立派な屋久杉があります。幹の周りを取り囲むように遊歩道が作ってあるのですが、この杉だけで十分驚く大きさ。
縄文杉が有名で、他の屋久杉については知らなかったのですが、存在感ありまくりです。
14時20分に出発。
1日目の行程は時間に余裕があります。
森の空気を吸い込み一歩一歩進むと、1時間半ほどで淀川小屋に到着です。
本日はここで宿泊。
人は多めですが寝るスペースは十分確保できるくらいでした。
オーストラリアから来たという男性と話していて海岸にある温泉が良かったとのこと。
ネズミが食料を荒らすという注意書きがあったので、就寝前には食料をしっかりとザックにしまいました。
2日目:淀川小屋〜宮之浦岳〜新高塚小屋
2日目は行程が長いことと、新高塚小屋で泊まれるよう早めに着きたいのもあって、5時半に出発。
森に朝日が差し込んできます。
頭上に気配を感じて見上げると、ヤクザルがこちらをじっと見つめていました。
少し警戒していますかね。お邪魔します。
朝は光が差し込んだものの、徐々に霧に包まれていきました。
天気は良くないものの、神秘的な雰囲気。
これはこれでいいものです。
7時ごろに花之江河と呼ばれる日本最南端の高層湿原で休憩します。
淀川小屋から2.7kmで、宮之浦岳まで3.8kmと表記があります。
稜線に出るとひらけて大きな花崗岩が目立ちます。
途中バケツをひっくり返したような豪雨もあり、降水量が豊富な屋久島を身をもって感じます。
天気が良ければ最高の稜線歩きになるはずなのですが、、
霧ですねぇ・・。。
シャクナゲが多くて花が咲く時期も良さそうです。
10時に『栗生岳』を通過。
10時半に宮之浦岳の頂上1936mに到着。
決して大きくはない島で2000m近い山がそびえ立っているんですから、雨も多い訳ですよね。
冬は雪も積もるそうです。
雨が止む時間もあるのですが、いきなり豪雨になる瞬間もあり、行動食で繋いで昼食は宿泊予定の新高塚小屋でとることに。
↑この木が幻想的でこの旅で一番印象に残りました。
苔やツタなどが絡みついて生命の集合体のようなエネルギーを感じます。
正確な時間を記録し忘れたのですが13時半ごろ?、、小屋に到着。
雨に打たれたのもあって疲労を感じます。
バーナーでお湯を沸かして身体を温めます。
昼食後、寝袋に包まってしばし仮眠。
着いた時はそこまででも無かった人も夕方には一杯に。
玄関スペースまで人があふれてしまいました。
いざという時のために最低ツエルトはあった方がいいですね。
入れない場合悲惨なので。
この日は夜中まで雨がひどかったです。
3日目:新高塚小屋〜縄文杉〜太鼓岩〜白谷雲水峡
最終日。
暗い中5時過ぎに出発。
雨は上がっています。
この赤い幹が特徴の木、ヒメシャラという木で良く見かけました。
この空気感、もののけ姫の世界ですね。
徐々に明るくなってきます。
5時50分、陽が昇ってきました。今日は晴れてくれそうです。
名もなき屋久杉ですが、このように幹には苔や地衣類がびっしりと張り付いています。
新高塚小屋から1時間くらい歩くと高塚小屋に到着。
こちらで宿泊されている方もいます。
6時過ぎ縄文杉に着きました。
木が傷むということで歩道整備がされているため、少し離れたところから見ることになりますが、十分迫力がありますね。
ここに来るまでにも大きな屋久杉を何本も見たので麻痺していますが、、
ここで朝日が当たるのをしばし待ちます。
朝一にこの場にいる人は泊まりの人だけなので、人も少なくゆっくりできました。
縄文杉に満足したら、その後はサクサクと下っていきますが前日と違い天気がいいので森の中を気持ちよく歩けます。
大王杉。
写真だとなかなか伝わらないと思いますが本当に大きな杉です。
7時40分、ウィルソン株に到着。
この木は伐採されているのですが、中に入って見上げると・・
ハートマークが見られることで有名ですね。
9時に大株歩道入口。
ここで今朝登ってきた人達とすれ違い始めました。
大株歩道入口から先はトロッコ道がずっと続きます。
昔はこれを使って伐採した杉を運んでいたんですよね。
ヤクシカにも会いながら下っていきます。
荒川登山口と白谷雲水峡の2つ登山口があるのですが、今回は楠川分かれから白谷雲水峡を目指します。
苔が美しい。
途中寄りたかった『太鼓岩』で前日縦走した稜線を全て眺めることができました。
昨日は全て霧の中でしたからね。
この場所は眺めが最高です。
白谷雲水峡に下りてきました。
撮影をメインで来たらいつまででもいられる場所です。
良いところがあり過ぎますね。
遠くを見つめるヤクザル。
白谷雲水峡ではヤクザルにも多く出会えました。
14時ごろ下山し、宿でゆっくりと休みました。
まとめ
日本百名山であり九州最高峰の宮之浦岳(1,935m)は、もののけ姫に出てくるような深い森と稜線歩きを両方味わえる場所です。
海からの湿った風が山にぶつかるため、「屋久島は月のうち、三十五日は雨」と表現されるほど大量の降雨をもたらします(Wikipediaより)。
ぜひ雨対策はしっかりとした上で、訪れてみてください。
本州の山では味わえない雰囲気を体感できますよ。
こちらの記事もどうぞ
ブログランキング参加しています。
もしよろしければクリックお願いします。