もともと父が持っていたカメラを使い始めたことがキッカケで、気づけば20年のカメラ歴となりました。
ふと、今まで使ってきた機材を撮ってきた写真とともに振り返ってみたいと思い、この記事を書くことにしました。
写真が増えてしまったので前編と後編に分けたいと思います。
- 90年代後半 家に転がっていたカメラ
- 2000年前後 人知れず写真にハマる
- カメラは当時のキャノン一眼レフカメラ中級機に相当する『EOS55』
- 2001年 我が家の初めてのデジタルカメラ『富士フイルムFinePix1700Z』
- 2003年 初めての自分のコンデジ『ペンタックスOptioS』
- 2005年 ついにデジタル一眼レフ『EOS Kiss Digital』を手に入れる
- 2005〜2012年 コンデジは歴代のCASIOのEXILIM3台を愛用
90年代後半 家に転がっていたカメラ
多分小学校高学年〜中学生くらいだったか、家にあって一番最初に使い出した一眼レフカメラはもはや機種名も思い出せないですが『ペンタックス』のフィルムカメラでした。
フィルムの自動巻取り機能もついていないもので、手動でフィルムを巻取っていました。懐かしいですね。
自転車で遠くまで遊びに行くのが好きな子供だったのですが、カメラを持って地元の河原の風景を撮っていました。
望遠レンズでカルガモを撮影することができて、肉眼で見るより大きく写るカメラに「すげぇー!」と思いました。
2000年前後 人知れず写真にハマる
中学生〜高校生の頃は、周囲にカメラの話をするのは恥ずかしい、というかイケてないやろ、、という感覚で学校で写真の話をすることは全くありませんでした。
一方で小さい頃から動物に興味があったので、写真の対象は自然とそちらに向かいました。
と言っても、日本で野生動物に会うのは簡単ではありません。
そんな時、身近なところに『野鳥』がたくさんいることを知ってこんなにたくさんの種類の鳥がみんなの知らないところで生活しているんだなと、夢中になりました。
神社の大木に巣を作っていたフクロウ。こちらはヒナ。
カメラは当時のキャノン一眼レフカメラ中級機に相当する『EOS55』
本格的にカメラに興味を持ってからは父の『EOS55』を使って、早朝や週末の空いた日に山や川に出かけていました。
そういえばこのカメラ、視線入力AFというものでした。
それほど精度はよくなかったと記憶していますが今考えると面白い仕組みですよね。
見つめるだけでピントが合う世界初の視線入力AFを実現したEOS5に次ぐ、第2弾。視線入力のレスポンスを従来比で約1/2に短縮した高速合焦性能、要望の多かった縦位置構図での視線入力にも対応できるアイコントロールBASISのAFセンサーの開発に成功。その進化したAFセンサーを搭載して、前述の機能を満たすと共に、レリーズボタンの半押し中、または、連写中に目で追うだけで移動被写体にも完全追従する視線サーボAFの機能をも組み込んだ。EOSシリーズで好評の撮影モードダイアルおよび最適表示のLCDパネルに加え、新たにAFモードダイアルを上面操作部の右肩におき、測光レバー、給送モードレバーなどによる2ダイアル、2レバーのダイレクト・インの高操作性を実現、外装処理にも高品位のアルミ素材を使用。
そういった折、プロの野鳥写真家の方と出会い、どんな姿勢で野生生物と対峙しているのか、学ばせてもらいました。
野生生物を撮らせていただくという気持ち、撮影マナーを覚えました。
撮影よりも前にまず相手を知る。
よく観察していると行動パターンが見えてきて動物を驚かさずとも撮影できるようになりました。
フイルムはポジフイルム(カラーリバーサルフィルム)を使い撮影していました。
よく使っていたのは富士フイルムの『フジクロームプロビア100(RDP II)』で、色再現がよいと言われています。
15年以上経っていますが今見ても美しいですね。
上左 編隊を組むカワウ
上中 水田にたたずむアマサギ
上右 イワヒバリ親子
下左 ツバメ
下中 雛を抱くコアジサシ
下右 夕日の中を飛ぶコサギ
当時撮影していて一番の難点はとにかくお金がかかることでした。
36枚フイルムをまとめ買いしても1本800円くらいで、現像でまた700〜800円くらいしていたと思います。
36枚で1600円は高校生にとってはめちゃくちゃ痛い出費なので、1枚1枚慎重に撮影していました。ましてや連写なんて考えられません。
小遣いとラーメン屋のバイトで乗り切っていました。
私は飛んでいる鳥を撮りたかったのですが、当時のカメラはそこまで高精度なオートフォーカス機構ではありません。
マニュアルで飛んでいる鳥にいかにピントを合わせるか、相当練習しました。
フイルムが勿体無いのでよっぽど自信のある時でないとシャッターは切れません。
カメラの素早い操作と判断力がついた気がします。
また、この頃の信念としてただ単に動物を大きく写すのではなく、300mmのレンズで『動物や野鳥が生活する空間・生態とともに切り取りたい』と思って撮影していました。
撮影する時間よりも動物を観察している時間の方がずっとずっと長かったのです。
山登りが好きな祖父と山へ行くことも多く、山登り中に動物と出会うこともありました。
野生のカモシカの堂々とした佇まいに引き込まれました。
2001年 我が家の初めてのデジタルカメラ『富士フイルムFinePix1700Z』
一方で、新しいもの好きの父親が2001年に購入した初めてのデジタルカメラが富士フイルムのFinePix1700Zという150万画素のコンデジでした。
3倍ズーム機で世界最小・最軽量の驚異的な薄型ポケットサイズを実現!
総画素数150万画素、高精度 光学3倍ズーム スーパーEBCフジノンレンズ搭載
スタンダードデジタルカメラの決定版!
「デジタルカメラ FinePix1700Z」 新発売
150万画素であろうとも、フイルムのように枚数を気にすることなく撮れる!
これは衝撃でした。
このカメラで撮影した家族写真がたくさん残っています。
2003年 初めての自分のコンデジ『ペンタックスOptioS』
2003年、バイトをして自分用に購入した初めてのコンデジがペンタックスのOptioSでした。このカメラで320万画素です。
友人との旅行や日常生活でよく利用していました。
携帯にカメラがついていましたが、320万画素のコンデジでもこちらの方が圧倒的に綺麗な写りでしたので、これだけで凄いと思ったものです。
雨の中登った、雨飾山。中央の登山道に人がいるのがポイントです。
松本城は春が一番好きです。
桜と雪をかぶった北アルプスがコラボレーション。
2005年 ついにデジタル一眼レフ『EOS Kiss Digital』を手に入れる
大学生になって勉強、遊び、バイトと忙しく、フイルムカメラをあまり使わなくなっていました。
しかし、デジタル一眼レフが欲しい思いはずっとありました。
2000年代前半のデジタル一眼レフは本体が30万以上するもので、とても手の届くものではなかったのですが、CanonがEOS Kiss Digitalを2003年に発売し、ついに一般人でもデジタル一眼レフを手に入れられるようになったのです。
2005年の年明けにダブルズームレンズキットを確か10万円強で購入しました。
この時の「フイルムを気にせず、何枚でも自由に撮っていい!」という喜びは忘れられないですね。
初代EOS Kiss Digitalは有効画素数が630万画素しかなく、今触ると反応もモッサリしたものですが、一眼レフでデジタルというのが凄かったのです。
それ以降、急速にデジタル一眼レフカメラは進化したので、数年後にはより高スペックな機種が毎年のように発売されましたが、なんだかんだ気に入っていて2013年にEOS 6Dを購入するまで8年間も愛用することになります。
EOS Kiss Digitalを購入して初めて撮影した日の写真がこちら。
雪山をバックに飛ぶトビ。
ジョウビタキ。
失敗を気にせず流し撮りもできるのが素晴らしい。
キンクロハジロとホシハジロ。面白い名前ですがカモの一種です。
オナガガモ。
動物や野鳥だけでなく8年間山や街で使い倒しましたが、壊れることもなくよく動いてくれました。
富士山の頂上から見る影富士。
-20℃の冬の夜明け。樹氷に朝日が当たる。
北アルプスには何度も通いました。
焼岳から眺める穂高連峰。
爺ヶ岳から剱岳。
種池山荘がポイントになっていてちょっと海外っぽい感じじゃないですか?
槍ヶ岳の頂上から。
天空の城ラピュタのような世界。
光差し込む大キレット。
白馬村は春夏秋冬いいところです。
鹿島槍ヶ岳。
松本から見た時の北アルプスのシンボル的な存在、常念岳。
もちろん北アルプス以外の地域の登山、バックカントリーでも活躍しました。
魚眼レンズを購入。
街でも時々使っていました。
こういう雰囲気の写真は高画素じゃなくて全然いい。
ビルに映る雲。
人間模様。
2005年頃〜2010年頃はデジタル一眼レフが急激によくなった時期なので、買い換えれば画質もよくなったのだと思いますが、素直な写りをするEOS Kiss Digitalに満足していて換えはしませんでした。
一方で普段使いにコンデジも使用していました。
2005〜2012年 コンデジは歴代のCASIOのEXILIM3台を愛用
おそらく2005年頃、もらったのかどうか記憶にないのですが1年ほど『EX-Z50』を使用し、2006年に『EX-Z1000』を購入、買い換える形で2010年に『EX-Z450』を手に入れ愛用していました。
スマホの普及により売れなくなったのだと思いますが、昨年(2018年)CASIOがコンデジ事業から撤退することを決めました。
残念でなりません。
操作性、写り共にCASIOのコンデジは日常使いにすごく良かったのです。
1995年、世界初の液晶モニター付き民生用デジタルカメラQV-10の発売以来、ビジュアルコミュニケーションツールとして、独自の発想と技術で、新たな文化を創造するデジタルカメラを提案してまいりました。
何処でも持ち歩き、いつでも何処でも写真を撮り、楽しめる超薄型のEX-S1、独自のハイスピード技術を用い、肉眼では見えないものを捉えるEX-F1、自由な撮影スタイルで美しい自撮りを楽しむTRシリーズなど、新しいコミュニケーション文化を創る製品を開発してきたと自負しております。
このたび当社は23年間にわたり、ビジュアルコミュニケーションを楽しむツールとして皆様にご愛顧いただきました既存のコンパクトデジタルカメラの生産を終了させていただくことになりました。
今後は、これまで培った映像・画像に関する技術と、弊社の持つ様々な独自技術を活かした全く新しいジャンルの製品開発をしてまいります。 いずれまた、皆様に愛され、驚きと感動をご提供できる製品をお届けしたいと考えております。
これまで、弊社デジタルカメラをご愛顧頂き、誠にありがとうございました。
EX-Z50 (500万画素)
今見るとさすがにもう少し画素数欲しいところですが、使い勝手がよくてEXILIMを続けて買おうと思ったキッカケとなった機種です。
EX-Z1000(1010万画素)
EXILIMでは風景や夜景など撮影モードを選べるのですが、色味のバランスが絶妙で、人を撮るにしても肌色が自然と出るので、非常に使い勝手が良かったのです。
ポケットに入れてサクサク撮影ができます。
EX-Z450 (1210万画素)
2010年に購入したこの機種は1210万画素あり、記録写真の画質としては満足いくレベルに達しました。
ポケットにスッと入る上、高級コンデジのような重さもないので、旅行はもちろん山やスキー場でちょっと撮影するのにすごく便利で、私の旅行写真用カメラはこのカメラが完成形と言って過言ではありません。
海外に行く際にフットワーク軽く行くのにコンデジは最適ですし、これだけ写れば十分でしょう。
このようにフイルムカメラから始まり、時代の流れとともにデジタル一眼レフカメラとコンパクトデジタルカメラを使うようになりました。
旅好きな私にとって写真は、忘れかけていたその時の記憶・感情を鮮明に蘇らせてくれるツールで生活とともにあります。
2012年以降は後編にて。
続く。