まだ暑い日が続いていますが、そろそろ冬に向けて準備を…(早すぎ?)
普段、雪道を走る環境にいないと年に1、2回のスキー・スノーボードのためにスタッドレスタイヤを購入するのがもったいない。
車でスキー場へ行くのにノーマルタイヤじゃダメなの?一応チェーンも持って行くからさ。と思う人もいるかもしれません。
しかし、15年以上スキー場に通っている私は言いたい。
スタッドレスタイヤ買いましょう!と。
スキー場へ行くのにスタッドレスタイヤが必要な理由をご紹介します。
スタッドレスタイヤとは
冬用タイヤであるスタッドレスタイヤは、夏用タイヤに比べて柔らかいゴムを使い、滑りにくい形状の溝などがつけられています。
冬の路面が滑るのは、氷上に水の膜ができてタイヤがグリップしなくなることや、低温でタイヤのゴムが硬化してグリップ力が落ちることが関係します。
そのため各メーカーのスタッドレスタイヤは「ゴムの質」や「タイヤの溝形状」を工夫し、雪道や凍結路を安全に走れるように作られています。
スタッドレスタイヤの必要性
ノーマルタイヤでスキー場に行くのはなぜダメなのでしょうか。
ネット上では、ノーマルタイヤで行けるスキー場の話題が出てきます。確かに、時期や場所を選べばノーマルタイヤで行けてしまう場所もあるでしょう。
しかし、ネットで行ける場所を探している時点で、経験が少なく的確な情報収集および判断ができる方とは思えません。
雪が少ない地域のスキー場もありますが、そういったスキー場は大抵「積雪量は少ないが、気温が低い場所」で降雪機を動かしています。つまり、積雪はなくてもスキー場周辺は凍結路である可能性が高いのです。
そしてそのような場所で、スリップ事故や立ち往生による渋滞が頻発しています。
ノーマルタイヤ+チェーンとの比較
では、ノーマルタイヤにチェーンをつけるのはどうでしょうか。
雪が降らない地域に住んでいて年に1、2回しかスキー場に行かない場合、ノーマルタイヤにチェーンを持っていくパターンがあります。
しかし、これもおすすめできません。
ノーマルタイヤ+チェーンをおすすめしない理由1:着脱が大変
もちろんチェーンを持参することは良いことなのですが、実際にやろうとすると、チェーンをつけるタイミングが難しく、寒い中慣れないチェーンをつけるのがツライです。
行きなれていないスキー場で
- 凍結・積雪の可能性が高い場所
- 坂道になる場所
- チェーン着脱スペースがある場所
というのがあらかじめ分かるでしょうか。
私自身、初めて行くスキー場だとチェーン着脱できる場所・タイミングはなかなか分かりません。
スキー場へ向かう道中、山道に入ってから登れなくなって、狭い道でチェーンをつけている光景をよく見ます。それによる渋滞も起こります。
ノーマルタイヤ+チェーンをおすすめしない理由2:走行速度と乗り心地
チェーンをつけると通常走行速度は20〜50km/h程度までで、高速道路などで周囲の車に合わせて走ると切れることがあります。また、乗り心地が悪くガタガタします。
ノーマルタイヤ+チェーンをおすすめしない理由3:機能面でも不安
ノーマルタイヤ+チェーンは一番重要な積雪・凍結路での機能面でも不安が残ります。
JAFによる検証実験では、
- ノーマルタイヤ+チェーン
- スタッドレスタイヤ
の比較で、平坦路から発進した時に勾配20%の坂道を「スタッドレスタイヤ」は登れたのに対し、「ノーマルタイヤ+チェーン」では登れませんでした。
この条件は、スキー場近辺でよくあるシーンかと思います。スキー場直前の坂道が登れずに断念する車を見かけることがありますね。
*ちなみに、勾配20%の坂道を途中発進する場合は、スタッドレスタイヤにチェーンをつけないと登れなかったという結果になっています。
実験データ参照:JAF|交通安全とエコ|JAFユーザーテスト|雪道での登坂テスト
スタッドレスタイヤも完璧ではない
積雪・凍結路ではノーマルタイヤに比べて、格段の性能をもつスタッドレスタイヤですが過信は禁物です。
スピードを出せばそれだけスリップするリスクは上がりますし、坂道で停止してからの再発進で登れないこともあります。
スキー場でいうと志賀高原はアクセス難度高いですよね。途中の坂道で渋滞して一旦停止したらその後ろの2WD車は軒並み再発進できないということが昔ありました。今は、凍結時は志賀高原に入る手前で、4WD以外はチェーンをつけるよう指導されています。
スタッドレスタイヤでも急坂では無力になるのでチェーンを積んでおくことも大事ですね。
無理して自家用車で行く必要もない
最後に、1年でほとんど使う機会がないからどうしてもスタッドレスタイヤを購入したくない場合、自家用車以外の交通手段でスキー場へ行く方法があることをお伝えしておきます。
新幹線やバスのツアーもありますし、スタッドレスタイヤを履いたレンタカーもあります。
そのような選択肢もあるので、あまり自家用車にこだわり過ぎず安全にスキー場へ出かけられる方法で雪山を楽しみましょう!
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