【北海道】羅臼岳 ヒグマ遭遇!?知床半島を一望できる絶景日帰り登山

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世界遺産に登録された知床にある知床連山の最高峰で、日本百名山の「羅臼岳」 。

観光地になっている知床五湖からその山容を眺めることができます。羅臼岳の頂上からは知床半島を一望でき、オホーツク海と根室海峡を同時に見ることができます…

一方で、羅臼岳周辺はヒグマが数多く生息する場所なので注意が必要。

本記事では知床連山を一望する景色を見たくて羅臼岳に登ったら、ヒグマにも遭遇したのでその体験と注意点をご紹介します。

 

 

登山ルート

羅臼岳登山には岩尾別登山口(斜里町側)、または羅臼温泉登山口(羅臼町側)を利用する大きく2つのルートがあります。

  • 岩尾別温泉〜木下小屋〜オホーツク展望〜弥三吉水〜銀冷水〜羅臼平〜岩清水〜羅臼岳(往復)
  • 羅臼温泉〜国設羅臼温泉キャンプ場〜里見台〜第一の壁〜泊場〜屏風岩〜岩清水〜羅臼岳(往復)

本記事では日帰りするのに最も一般的な岩尾別温泉からのルートを歩いたのでご紹介します。岩尾別登山口では「ホテル地の涯」の脇(ホテル駐車場はNG)、または木下小屋の周辺に無料で駐車することができます。

標準コースタイム

登り:4時間55分、下り:3時間25分

今回の登山記録

5:20木下小屋〜6:00オホーツク展望台〜6:50弥三吉水〜7:35銀冷水〜8:30羅臼平8:45〜9:05岩清水〜9:35羅臼岳頂上10:10〜10:40羅臼平10:50〜12:10弥三吉水〜13:10木下小屋

 

岩尾別登山口(木下小屋)から出発

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朝5時20分、ホテル地の涯の脇に駐車し木下小屋で登山届を提出して出発します。木下小屋前には掲示板があり、ヒグマの出没情報が記載されています。岩尾別登山ルートは登山者も多いというのもあると多いますが週に何度かヒグマが目撃されているので気を引き締めていきます。

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美しいミズナラやトドマツが混在した樹林帯を登っていくと途中木の間を動き回るエゾリスに出会え、早速テンションが上がります。

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1時間かからずにオホーツク展望台に到着。その名の通り、樹間からオホーツク海が望めます。

 

ヒグマに遭遇

オホーツク展望台から10分ほど歩いたところだったでしょうか。先行している登山者2名が血相を変えて下りてきて、「ヒグマが登山道にどっしり構えて蟻(アリ)を食べている!とりあえず静かに戻ってきました…」とのこと。

実はオホーツク展望台の先から560m岩峰にかけては蟻の巣が多く、ヒグマの出没多発地帯。

10分間ほど我々含め登山者8名くらいで待機していると右手の谷をのっしのっしと下りて行くヒグマ。デカイ…とにかく大きくて本能的に敵う気がしないと一瞬で察します。かつてアイヌに人々がカムイ(神)と崇めていたのがすんなりと理解できる威風堂々とした佇まい。首回りが金色で美しいヒグマでした。畏敬の念が自然と湧き起こります。

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山中で生身でヒグマに会うと人間の小ささを身を以て体感します。そしてここはヒグマの生息地。人間はお邪魔させてもらっているという気持ちで山に入るのがいいですね。

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上の写真はヒグマが蟻を食べていた場所(下山時に撮影)。

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6時半、休憩ポイントである「弥三吉水」を通過し、7時頃に羅臼岳が望める「極楽平」に到着。近くではエゾジカが歩き回っていました。

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7時半、銀冷水を過ぎると樹林帯を抜け大沢の谷に入ります。

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時期により雪渓が残る大沢は振り返れば、オホーツク海を望めるため、その景色に元気をもらいながら進めます。

 

羅臼平で休憩

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8時半、羅臼平に到着!ここでひと休憩します。熊に会ってアドレナリンが出ていたのでここまでほとんど休憩せずに来てしまいました。

ここ羅臼平にはテント場がありますがヒグマ目撃情報も多く、なかなか泊まる気にはなれないですが…フードロッカーがあってテントサイト利用者はヒグマに襲われる可能性を下げるため食料や残飯を一時保管できるようになっています。

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羅臼平まで登ってくると、知床半島の反対側(羅臼側)を見ることができます。雲海に浮かぶ国後島も!この景色最高過ぎます。羅臼平で羅臼温泉からの登山道とも合流します。

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羅臼岳の反対側(登山道左手)は三ツ峰ですね。硫黄山を目指して知床連山を縦走する場合はこちらへ登って行くことになります。知床連山縦走もいつかやってみたいところです。

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羅臼平から羅臼岳へ登っていきます。景色が良過ぎてたまらんです。途中、岩清水を通過して岩場を登っていきます。岩清水の水はちょろちょろでした。北海道の沢水はエキノコックスの危険性から煮沸することが必要で、日帰り登山であれば飲料水は全て持参するのがいいでしょう。

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それにしてもめちゃくちゃいい眺めです。

 

羅臼岳頂上!

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9時35分、羅臼岳頂上(標高1,661m)に到着!360度雄大な景色に感動します。

オホーツク海に突き出した知床半島を高い位置から見ることができます。右手には国後島も望め、北方領土の近さを実感します。

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根室海峡の海上は雲が出て、雲海になっています。

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知床半島の根元側を見ると、眼下に「知床横断道路」と「羅臼湖」。奥には「遠音別岳」さらに「斜里岳」まで望めます。

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上の写真の、右上の尖りが「遠音別岳」、その奥のなだらかな山が「海別岳」、一番奥のギザギザが「斜里岳」ですね。

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オホーツク海側に目をやると、「知床五湖」から「ウトロ」まで海岸線が美しいです。地図を見ながら眺めているのは楽しいですね。

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羅臼平を挟んで、手前から三ツ峰、サルシイ岳、白い山肌の一番左ピークが硫黄岳です。左手のオホーツク海と右手の根室海峡で知床半島を隔てて天気が全く違うのも面白いですね。


下山は元来た道を戻ります

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10時10分、頂上の景色をたっぷり堪能したので下山します。 

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オホーツク海側はずっと天気が良くて海がよく見えます。

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13時10分、岩尾別登山口に下山しました。下山後はホテル地の涯で日帰り温泉(¥800)に入り疲れを癒しました。

 

ヒグマ対策について

一般論になりますが、よく言われるヒグマ対策についてご紹介します。

ヒグマと出会わないために…

  1. 音を出して人の存在を知らせる(熊鈴、ラジオなど)
  2. 急な出会いを避けるため見通しの悪い山で走らない
  3. 食料や残飯を放置しない

音を出していても会うときは会うのだと思いますが、熊の方も突如として人が目の前に出てくるのかそれを察知しているのかで全然違うということでしょう。

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本記事でご紹介した登山ルート途中の羅臼平には写真のようにフードロッカーが設置されていて、テント泊の際に食料や残飯を一時保管できるようになっています。

ヒグマと出会ったら…

  1. 騒いだり、走って逃げたりヒグマを興奮させる行動はとらない
  2. 腕を大きく振り穏やかに話しかけながらゆっくり静かにその場を離れる

それでもヒグマが向かってくる場合は、クマと自分の間に木などの障害物を置く位置関係に立ち、クマ撃退スプレーの準備をすることなどが 知床財団のページで紹介されています。クマ撃退スプレーを冷静に噴射できる人はなかなかいないと思うのでこの状況にならないことを願います。

知床半島のヒグマ情報

知床の最新のヒグマ情報が更新されています。

熊撃退スプレー、フードコンテナのレンタル

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