突然ですが、スノーボードで滑る時に使える関節って何ヶ所でしょうか?
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下半身で考えると6ヶ所ですね!
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股関節 左右
ヒザ 左右
足首 左右
今回は6ヶ所の関節をどう使うかについて考えてみたいと思います。
股関節、膝、足首を使った時の効果を知るため、模型を使って実験です。
(絵を書くことに限界を感じ、模型を導入しました!)
(可動域がそこまで大きくないので色々制限はありますが、ご容赦ください^^;)
関節の使い方で滑る姿勢が大きく変わるので、写真を見ながら一緒にお考えくだされば幸いです。
実験1 :股関節だけ使う
股関節”だけ”曲げる
膝、足首は使わない。
トーサイドでこういったシルエットになっている人をみたことありませんか?
膝が突っ張っていて、股関節が曲がる、いわゆる腰折れの状態です。
膝と足首が全く使えていないとこのような形になります。
実験2:膝だけ使う
膝”だけ”を曲げる
股関節、足首は使わない。
猛烈に腹筋使いそうです・・笑
頭の位置が完全に板から外れてしまっていますね。
初心者の方はブーツのタンを潰すのが分からないので、トーサイドで膝を曲げると、こういった姿勢に向かってしまいがちです。
ここから更にバランスを取るために、股関節を曲げて、頭が前に落ちる、、、
それでうまく立てないみたいになるのが、よくあるパターンです。
各関節曲げた時の動きを理解すると、初心者にどうアドバイスをするといいか見えてきます。
また、カービングで考えると、ヒールサイドターンに入る時に、膝を曲げて上半身だけ軸を入れても”板が立たない”、ということがこの図から分かります。
実験3:足首だけ使う
足首”だけ”曲げる
股関節、膝は使わない。
これまたすごいバランスです。
スキージャンプの空中姿勢のよう・・。
あまり無いパターンですが、ブーツがヘタっていて、足首をロックせずにトーサイド側に傾くとこんな感じになりますね。
体軸が倒れているのに板はフラットのままですね。
カービングしたくてトーサイドで板を立てるためには「足首を固める必要がある」んだなと考察できます。
・・・・ということは、
トーサイドで軸を入れて行くには、
・自身の力で足首をロックする必要がある
・硬いブーツを履くと軸を入れやすい=板が立ちやすいんだな
といったことが分かります。
結果:使う関節の選択、使う幅でバランスが大きく変わる
このようにどの関節を使うかで身体のバランス、板への働きかけは大きく変わります。
滑走中は6つの関節をそれぞれ適切に使うのが大切です。
でも、
「実際のところ、適切ってどのくらい?」
「どうやってその適切を知ったらいいのでしょうか?」
適切な関節の使い方を探す
適切を知る方法の一つに、先ほどの実験のように極端なことをやってみるがあります。
各関節について自分の限界まで曲げてみましょう!
そこから戻していくと最適解が見つかるはずです。
直滑降で試してみます
両極端をやってみる
棒立ちで滑る
⇄最大限関節を曲げて小さくなって滑る
滑ってみるとどうでしょうか、それぞれ感じられるものがあると思います。
例えば・・こんな感じの感想でしょうか。
棒立ちで滑る
→「ギャップで弾かれる、板を踏めている感じがしない、不安定、、」
最大限関節曲げて小さくなって滑る
→「ギャップを吸収する余裕がない、エッジのコントロールがしにくい、、」
中間をやってみる
両極端の滑りを試したら、次にその真ん中(棒立ちと一番小さい姿勢の真ん中)でやってみます。
これまた感じられるものがあると思います。
その時の感覚を覚えておきます。
更にその間
そこから更にその真ん中の位置で滑ってみます。
、、、そうすると両極端・中間・その間で、5段階の滑り方を覚えたことになります。
滑りの幅
上記のことをやると分かりますが、
・これは危ない、無いな、、というポジション。
・パウダーでは有り、硬いバーンでは無しなポジション。
・パウダーでは無し、硬いバーンでは有りなポジション
みたいなものが見つかってきます。
こうやって自分のポジションの幅を広げていけるといいなぁと思って滑っています。
上手い人はどんなバーンを滑ってもしっかり合わせていけるんですよね。
それが滑りの幅ですね。
直滑降の例ではポジションの高さを5段階という書き方しかしませんでした。
ここに6ヶ所の関節の曲げ方の調整があります。
例えばカービングのこのタイミングで股関節を深く曲げてみる、膝を曲げてみる、と試していくと可能性は無限ですね、、笑
そこまでできないにしても、今自分はここを意識して滑ってる、というのがあると早く上達するのではないかなと思います。
楽しく滑るのが一番ですが、行き詰まった時に試してみてください。
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