本日は
「カービングのかかと側(ヒールサイド、バックサイド)でズレてしまう」
「カービングのかかと側(ヒールサイド、バックサイド)で転びやすい」
という悩みについて考えてみます。
以下、
かかと側、バックサイド→ヒールサイド
つま先側、フロントサイド→トーサイド
で言葉を統一させてもらいます。
- ヒールサイドはズレやすいし、エッジが抜けて転んでしまう・・・
- ヒールサイドはカービングしにくい?
- カービングに必要な要素1:角付け
- カービングに必要な要素2:荷重
- カービングに必要な要素3:板の動きに同調した動作(ローテーション)
- まとめ
- 関連記事
ヒールサイドはズレやすいし、エッジが抜けて転んでしまう・・・
トーサイドに比べるとヒールサイドは『ズレやすく』、『転びやすい』イメージがないでしょうか。
ゲレンデでもヒールサイドでターン中盤から後半でエッジが抜けて転んでしまう方を見かけることがあります。
でも逆にトーサイドってそんなにズレたり、エッジが抜けるイメージはないですよね。
なぜでしょうか、、
ヒールサイドはカービングしにくい?
ヒールサイドのカービングターンはなぜ難しく感じるのでしょうか?
そもそもカービングをするためには何が必要なのか、そこから紐解いてみます。
鍵となるカービングに必要は要素は3つあるので1つずつ見ていきましょう。
1.『角づけ』
2.『荷重』
3.『板の動きに同調した動作(ローテーション)』
カービングに必要な要素1:角付け
まずカービングに必要な要素に『角づけ』があります。
角づけというのは雪面に対し板を立てることで発生します。
これにより板がズレずに雪面を切るようにターンをしていけます。
角付けがゼロの状態ではターンは始まりません。
角付けのしやすさをトーサイドとヒールサイドで比較
図のようにトーサイドは膝をターン内側に入れれば板が立ちます。
→板を立てるのが比較的簡単。
(上級者になると腰からターンに入っていきますが、ここではその話は割愛します)
一方、ヒールサイドで板を立てるには腰を動かさなければ板を立てられません。
骨格上、ヒールサイドの方が板を立てにくく、さらにバランスを取るのが難しいと言えます。
ヒールサイドは板を立てにくい、すなわち角付けが甘くなりやすいため、板がズレやすい、と分かります。
カービングに必要な要素2:荷重
角付けした板に対し圧が加わる(荷重される)ことで板がたわんで深く安定したカービングターンが描けます。
荷重をかけるには板の上の正しい位置に自分の『重心』を置く必要があります。
正しい重心位置
自分の体重が一番板にかかっている状態は、板に真っ直ぐ乗った時です。
いわゆる棒立ちターンをしている時は重心が板の真上にあり、体重を素直に板に伝えられます。
これが板の上から外れると転んでしまいます。
実際の滑走場面ではバランスを取るため、棒立ちではなく膝や股関節を曲げたりしますね。
この時に、板に対し垂直の位置にあってほしい重心が、外れてしまいやすいのです、、
カービングに必要な要素3:板の動きに同調した動作(ローテーション)
ターンを描いていく時に、板が向かっていく方向と身体が同調している必要があります。
ヒールサイドターンは背中側に板は曲がっていくので、『目線』が遅れて、上体と板がねじれた状態になりがちです。
意識としてはヒールサイドのターンピークから身体を開いていく(ローテーションする)つもりで次のターンピークへ目線を送っていくことで、板と身体がちょうど同調してくれます。
まとめ
ヒールサイドターンがうまく行かない原因をまとめますと細かいことは色々ありますが、
1.『角づけがしづらい』
2.『重心が外れやすい』
3.『板と体の進行方向を同調させにくい』
といったことが言えます。
逆に言えば、滑る時に気をつけることは
1.『しっかり『角づけ』して』
2.『『重心』を板の上に維持し、』
3.『積極的に『目線』を次のターンピークに送る』
これによりヒールサイドでズレたり転んだりしなくなる、ということですね。
これを理解して滑るだけでかなり変わります!
ぜひお試しください。
今回はここまで。
それが分かってもうまく行かない・・
どうやってしっかりとした角づけをするの?
重心を外さないには?
練習法は?などはまたの機会に書こうと思います。
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